仙台一高をおおいに語る


校長   北 島  博

 本校は明治25年(1892年)4月1日に宮城県内初の尋常中学校として設立されて以来、百十年以上の長きにわたり輝かしい歴史と伝統を築いて参りました。設立当初は校舎が無く、東華学校を借用してのスタートであり、初代校長は『言海』(後の『大言海』)を編纂された大槻文彦氏を仰いでおります。 

 校地は清水小路から南六軒丁へ、そして現在地の元茶畑と移り、校名も宮城県中学校、宮城県第一中学校と変わり、明治37年6月1日宮城県立仙台第一中学校となり、仙台一中の愛称で仙台市民、宮城県民から呼ばれておりました。一中生は「自重献身(自重以テ己ヲ律シ 献身以テ公ニ奉ス)」を校訓とし「自発能動」をモットーに勉強に部活動に励み、悲憤慷慨の熱血バンカラが多く、「何でも一中」の精神で活躍をしておりました。第二次大戦後の学制改革で、昭和23年4月1日に校名が「宮城県仙台第一高等学校」となりましたが、校風は仙台一中を受け継いで今日に至っており、校訓の『自重献身』と標語の『自発能動』を人生の不易として、現在の生徒に至るまでその精神は脈々として続いております。 

 また、自由な校風と自発能動の精神は生徒の発起人制度を生み、特色ある学校行事は企画から運営実施に至るまで生徒自身によって行われており、仙台市民の楽しみともなっています。このような高校生活を本校で送った多くの諸先輩が、国の内外で大学・財界・政界・芸術等の様々な分野でリーダーとして活躍されております。 

 現在、本校同窓会の支援により国際理解教育を推進しており、英国パブリックスクールへの派遣事業と隣国韓国の光州第一高等学校と相互交流事業を実施しております。英国のクライスト・カレッジ校へ本校から生徒の一年間の留学を受け入れてもらうとともに、ハロウ校の夏期研修へも派遣をしております。更に、韓国の光州第一高等学校とは平成17年1月に本校で受け入れ、同年12月には本校生徒たちが韓国を訪問しております。これからの国際社会を生きる両国の若者がホームステイをして相互の理解に努め、友情を深めることはとても意義深いものがあります。 

 昨年(平成17年)、本校を含む全ての男女別学県立高校の共学化スケジュールが県教委から発表されましたが、学校においても同窓会においても、本校の将来像としてどのような形が最もよいか議論されておりますが、本校の教えである『自重献身』『自発能動』を継続発展していける学校づくりに励んでいくことがこれらの激励に応える道と信じて邁進して参りたいと念じております。